劇場版『四畳半タイムマシンブルース』完成披露上映会 イベントレポート

「四畳半神話大系」×「サマータイムマシン・ブルース」が悪魔的融合!?劇場版『四畳半タイムマシンブルース』の完成披露上映会が8月12日に都内劇場で行われ、「私」役の浅沼晋太郎さん、小津役の吉野裕行さん、そして夏目真悟監督が劇中キャラクター・もちぐまのミニマスコットを身に着けて登壇しました。

いよいよ9月30日(金)から劇場版が公開。しかも本日8月12日は、劇中で主人公の「私」たちがタイムマシンを見つけて乗り込んだ日でもあります。

そんなメモリアルな日に迎えた完成披露上映会に浅沼さんは「12年経ってもファンの皆さんに届けることができて…言葉が出ません。感無量。特別感のある作品です」としみじみ。吉野さんは「僕も劇場で観たい!もはや舞台挨拶後にこの会場で観たいくらい」と大喜びでした。

夏目監督は「四畳半神話大系」には絵コンテ&演出として参加。12年の時を経ての監督オファーに「懐かしさと嬉しさが同時に来ました。「四畳半神話大系」はずっと作っていたいと思っていたものだったので、今回チャンスをもらえて嬉しかった」と思い入れを明かしました。

夏目監督は湯浅政明監督からバトンを受け取った形になり「湯浅監督は非常に応援してくれて、完成間際にも『頑張ってね!』と言ってくれました。温かく見守ってくださいました」と感謝。

浅沼さんと吉野さんも「私」と小津同様に“運命の黒い糸”に結ばれた2人として12年ぶりのタッグ。本編のアフレコ収録前に行われた予告編CMのアフレコ収録で再会し、浅沼さんは「2人で収録したときに『この感じ!』と嬉しくなってNGを出しちゃいました!」と照れ笑い。また浅沼さんはセリフ量の多い役どころだけに「12年ぶりに人間には息継ぎが必要だと感じました。舌って取れそうになるんだ…とも」とジョーク交じりで会場を笑わせました。

「四畳半神話大系」当時はベテランに交じって若手アニメーターだったという夏目監督。「自分も当時は腐れアニメーターでした。「私」と同じように6畳くらいの部屋に住んでいたので、そこに共感していました。改めて再見してみて『この瑞々しさは何だ!?』と思った」とかつてを振り返ると、すかさず浅沼さんは「それはこの腐れ声優に向かって言っていますか!?」とノリよく反応してまたまたお客さんを笑わせていました。

さらに「四畳半神話大系」の好きなシーンのトークも炸裂し、来場したファンは歓喜。浅沼さんの好きなシーンは第十話で蛾に「ギョエー!」な表情になった後に冷静になる明石さん、そして第十一話で走りながら姿が次々と変わる私。浅沼さんは「クライマックスで姿が変わっていく感じがまさに集大成。着ぐるみになっているときにちゃんと声がこもっているという細かいところも好き。みんな大好き明石さんに関しては蛾を見たときの顔と叫び声もたまらない。それを味わってもらうために、この会場に蛾を放ちたいくらい(笑)」と愛着たっぷりに語りました。吉野さんの好きなシーンは第八話で占い婆が6,000 円を徴収した後に追加で2,000円を請求する場面をピックアップ。「このおばばが毎話占いをするたびに1,000円ずつ金額が上がっていく。第八話では6,000円をとってからちゃんと2,000円を徴収して辻褄を合わせる。この計算式によって作品が最終的には1本の物語であることがわかるんですよ。よくできていますね!」と世界観に感心していました。

最後に夏目監督は「自分で言うのもなんですが、現場スタッフの士気も高くて映像としても完成度の高いものができました」と手応え。吉野さんは「「四畳半神話大系」と「サマータイムマシン・ブルース」を見ていても見ていなくてもどちらの方も楽しめますよ!」と幅広いお客さんに見て頂きたいとアピール。浅沼さんも「12年の時を経て最速で皆さんにお届けができることができて幸せ。夏にぴったりのBBQのようなパワフルさと、花火大会のようなエキサイティングさと、かき氷のような清涼感がいっぺんに襲ってくる。覚悟してください!」と呼びかけ、イベントは大盛況で幕を閉じました。